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書物とは、言葉とは、そして人間とは? この問いの三次元的座標空間において立体的に浮かび上がる人間の歴史体験を描いた作品集である。
遠くフランス革命から幸徳秋水を経て、東京大空襲、広島原爆投下、そして3.11福島原発事故以降の現在に至る「歴史幻視」は、日本の戦後現代詩人たちが「伝統の否定」として開拓してきた手法(隠喩と引用)をもってのみ描かれ得る。しかし、著者が敬愛して止まない戦後現代詩人たちと本詩集の精神を決定的に分かつものは、ヨハネ福音書に端を発する言葉の神秘主義への信仰である。時代を超越するものだけが時代を把握することを可能にする。
「語り得ぬもの」を語るべく準備された詩の世界へ! 著者第一詩集。
●A5判並装・本文96頁 1320円(1200円+税)
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